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「平均偏差値50」の壁と2つの落とし穴 [クラスアップは、簡単じゃない]

 

  四年生で入塾して、算数が足を引っ張った状態の花蓮ではありましたが、やがて平均偏差値50に届くと思っていました。かなり楽観的だったのは、五年生になると、日能研の塾内テスト、カリテで平均点を超えることが多かったからです。
  ところが、なかなか偏差値50を超えることができない。3年間の中学受験生活のなかで、超えたこともあったけれど、常時超えるのは花蓮にとっては難しかった。やっぱりちょっと、届かない。
  偏差値50という1つの壁。どうして、ちょっとだけ届かないか────これは、私にとって、不思議なことでした。

 

 

「平均偏差値50」の壁はぶ厚い

  理由がわかったのは、前にもご紹介した「はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識」(宮本 毅著)を読んだときです。中学受験における平均偏差値50のカラクリについての文章で、要約すると────。
  中学受験は、小学校で比較的、成績上位の生徒が多く受験する。つまり受験生全体のレベルが、まず高い。その上位層の平均点が、中学受験の偏差値50となる。これは小学生全体の平均点よりもはるかに高いラインである。全国の同年齢の学生が受験する大学受験などとは、基準となる母集団が違うから、同じ「平均偏差値50」という言葉であっても、その意味と内容は違う…………。
  なるほどと、納得しました。加えて、偏差値50を超えている子たちは、すでに花蓮よりも成績がいいうえに、さらに上をめざして勉強していた。花蓮もがんばりましたが、同じように頑張っているのでは、平行線に近い。追いぬくことは、簡単ではない。
  だから勉強しても勉強しても、偏差値50に届かない。じりじりと50のラインがあがっているような錯覚さえ覚えたのは、私だけでしょうか…………。

宮本先生は、経験上、中学受験の平均偏差値50は、高校受験の60くらいだともおっしゃっています。そして中学受験で基礎的な学習態度を身につけしっかりと勉強しているから、高校受験でリベンジするのはそれほど大変ではないとも。興味のある方は230~234ページ:はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識

 

カリテの平均点とクラス発表に目を奪われて
1つめの穴に落っこちた

  偏差値50は、実は大きな壁なのに、なんだか超えられそうに感じていたし、とても楽観的に考えていた────それは、私が落とし穴に落っこちたからです。
  塾では毎週のようにテストがおこなわれますよね。そのカリテで平均を超えているかは、1つの目安。超えているととりあえあず、ほっとしてました。だって、平均────真ん中より上なのですから。そして次こそは、偏差値50に届きそうに感じたものでした。
  実は、花蓮がいた最終クラスは、カリテで日能研平均より20~30点以上、上まわっていました。それでも公開模試になると、偏差値50にちょっとだけ届かなかった。どこまでいっても、やっぱりちょっとだけ届かなくて、やっと気づいて驚きました。日能研平均=偏差値50ではないというあたり前の事実に。────これが、私が落っこちた1つめの落とし穴です。とくに六年生になると、外部受験生が増えることも大きく影響してくると思います。
  今考えると、どうしてもっと早く、こんなあたり前のことに気づかなかったのかと思います。見えなかったんですね。50のラインがどこかより、四年生、五年生のときには、くるくると毎週のようにおこなわれるテストとクラス発表────次のクラスがアップするか、ダウンするかに、目を奪われてしまっていました。

 

 

平均偏差値50の壁を超える
夏休みの作戦

  さて、平均偏差値50の壁を超える。その作戦としては、まずクラスアップ・ダウンに振り回されないこと。気になると思いますが、とても重要なことです。そして地道に実力をつけて、偏差値50を下まわる科目を引きあげること。50を超えている科目をさらにあげようとするより、ずっと効果をあげやすいからです。とくに中学受験における偏差値50の意味と内容を知ったあとでは!
  具体的には、カリテ、そして公開模試の振り返りを徹底してやることです。ポイントをあげてみましょう。

①カリテと模試のふりかえりは、原則テストが実施された日か、その翌日に終えることになっているが、やり残したものは、夏休みや冬休みを利用する。専用のノートをつくる。

②塾で配布される4教科が一覧になった成績表を用意して、正答率50%のところで横に赤いラインを入れる。正答率50%以上で、できなかった問題をピックアップ。カリテの問題用紙に印をつけて、専用のノートに解き直す。4教科、それぞれ何題あるか合計し、日数で割って、1日に取り組む問題数を出しておく。とくに四年生、五年生は、ここで50%以上を確実にふりかえっておけば、すこしずつでも偏差値50が近くなる。

③ふりかえるときには、できなかった問題を次の3種類に分ける。
A)できる。もう一度やってみたら、解けた。
B)できなかったけれど、できそう。解説を読んだらわかった。
C)まったく、わからない。

④Cタイプのわからない問題を、無理に理解しようとしないこと。とくに苦手教科の場合は、このタイプの問題は解説丸写しでもいいから、さっと通り過ぎること。時間とエネルギーは、Bタイプの問題を確実に解けるように使うほうが有効です。花蓮は全部やろうとして、疲れたし(花蓮も私も)、時間の使い方として下手だったと反省しています。また、四年生で理解できなくても、五年生になれば理解できることもある。学年が進むと理解できるケースもある。全部を完全にやろうとしないで、「もうすこしでできる」を「確実にできる」ようにするのがコツだと思います。

 ちなみに、問題を3種類に分けるこの方法は、やってみてよかったので、普段の授業で先生が問題を解いたり解説したりするときにも、取り入れました。〇、△、×でもいい。自分でチェックを入れる習慣がつくと、問題の難易度に対して敏感になってきます。また理解度を親も把握しやすいし、家庭学習する際にも効率アップにつながりました。

⑤苦手科目は、絶対に、長くやらないこと。短い休憩を入れたり、ほかの科目をはさんで、サンドイッチにするなど、必ず工夫して取り組むこと。苦手科目をやっていると、もう1題と、つい欲張りたくなるのですが、最後のその1題にものすごく時間がかかって…………。ボケツを掘ったことは数えきれません。またやっている間に、効率が落ちてくる。苦手科目はあくまでも、短期集中に徹すること。夏休みに毎日取り組むのであれば、ちょっと物足りないくらいでやめて、ちょうどいい。

  最後に、得意科目にもふれておきます。得意科目は正答率30~40%以上の問題にもあたること。また、どんなに正答率が低くても、自分では自信があったのに×だったという問題は、時間をおかずに(これだけでも、テストのあった日に)、必ずふりかえる。試験問題を自分なりにどこまで理解し、納得できるかどうか。そのこだわりが得意科目をさらにのばす重要なポイントだと思うからです。

 

 

「足りないもの」ばかりを見て
2つめの穴に落っこちた

  苦手科目を克服して、平均偏差値50に近づける。作戦としては間違っていなかったはずです。でも、そうしている間に、私は2つめの穴に落っこちてしまった。当時は夢中だったから気づかなかったけれど、今ではよくわかります。偏差値50ある科目はとりあえずOKと、心のどこかで思ってしまったんですね。50のラインを意識しすぎていたのかもしれません。いつも、足りないところばかりに目がいって、それをどうするかばかり考えていました。花蓮には、算数をやらせすぎました…………。
  そう、もっと「得意」を増やしていくことに、時間とエネルギーを使えばよかったと反省しているのです。「得意」が国・算であれば中学受験に有利だけれど、そんな了見にとらわれないで、理科でも社会でもいい。植物でも、星座でも、歴史でも…………。「得意」がないなんてことは、絶対にないはずです。子供の様子をようく注意すれば、とても狭い分野かもしれないけれど、普通よりよくできる分野や単元が必ずあると思います。それを磨いてほしい。四年生、五年生であれば、なおさらです。六年生も、ぜひなんとか────。今ならまだ、時間があります。とくに、夏休みだからこそ、取り組むことができると思います。
  「得意」は自信につながる。その自信は、受験本番を迎えたとき、大きな武器になるはずだと思っています。

  ただ、その「得意」は、中学受験では表に現れず、埋没してしまうかもしれません。平均偏差値という言葉のもとに────。でも、ここでもう一度、中学受験の偏差値50の内容を思いだしてほしいのです。たとえ1つの分野や単元であったとしても、普通にできれば、それは同年齢の子供たち全体からすれば、かなりよくできるということを。またできる、できないとは別の形────子供にとって、今はまだ、興味があるという形の可能性もある。4教科を一括りにして、ぺたんとアイロンをかけるように平らにしてしまう、平均偏差値という、ある意味で単純な物差しで、すくいきれないところに、もしかしたら、子供の本質────中学受験のあとに光り輝いてくるものがあるのかもしれない。
  ちょっとだけ得意。なんだか面白がってる。興味をもっている────そんな程度であったとしても、やがて光り輝く原石かもしれないと思って、いっしょに見つけてあげて、認めてあげて、褒めてあげる。それは、親にしかできないことであったと、今さらながら思うのでした。

 

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風は、うたう [あなたに エールをおくる]


紺碧の書架さんへ
(2012:11-22) 
コメント、ありがとうございました。
過ぎた日々に、できごとにとらわれずに、”今”を大切にしたい。なかなか、難しいときもありますが、そうありたいと思っています。

 

 

桜さんへ(2012:10-21)   そしてみなさんへ
今日はコメント、ありがとうございました。花蓮のブログにもっと早く気づきたかったと書いてくださって、とても嬉しかった!

ほんとうに時間が貴重ですよね。わが子が最大限に力をつけるためには、どう過ごすのが一番いいのか――ぜひ、塾と話しあってみてください。本音で話せば、きっとわかってもらえる! そう、思います。

入試までの日々を、最後の瞬間まで、どうぞ、悔いなく過ごしてほしい!!

 

 

JOYさんへ(2012:10-23)   そしてみなさんへ
今日は一段と寒くて、こんな日には、いやでも入試が迫ってると実感しますよね。
JOYさんのおっしゃるように、入試まで「あとわずか」だけど、「まだまだ時間はある」。どうぞ、焦らずに!

休む暇もない毎日のなかで、疲れがたまってきたと感じたら、ときには思いきって、たっぷり、ぐっすり眠ってリフレッシュしてください!
受験生だけでなく、お母さんも!!

 

 

黒豆茶さんへ(2012:09-12) 
今日も来てくださったみなさんへ

お便り、ほんとうにありがとうございました。私のほうこそ、いつも励ましていただいて、ありがとう。
スケジュール帳が役立っているようで、嬉しいです。充実した一日が、どうぞ続いていきますように!

もし、まだ、スケジュール帳をつけていらっしゃらない方は、花蓮のブログの「スケジュール管理&リフレッシュ法」の項目から、「明日の地図~」のページに入って、スケジュール帳を作ってみてください。
また、黒豆茶さんほかスケジュール帳をつけていらっしゃる方は、お子さんと話しあって、どんどん工夫し、改良していってください。

六年生のお母さん方は、きっと、今、ひしひしと「時間がない」と感じていらっしゃると思います。
でも、まだまだ、時間はあります。その時間の密度をすこしでも高めていけるよう、自分たちだけのスケジュール帳を活かしてください。

そして、一日の終わりに、ふりかえってみましょう。今日やりえたことを。
ひとつひとつ、わが子といっしょに。

たくさんできなかったときには、それなりの理由があるのです。過ぎてしまったことにとらわれて、あなたの笑顔がくもってしまうことがありませんように。ときどき、私はそうでした。

できなかったことの数を数えて一日を終えるより、できたことの数を数えて、今日という日を終えましょう。
そして、真っさらな明日へとつなげていくことができますように!!!!!

 

 

JOYさんへ(2012:09-14)
陰山先生のテキストは効果があります。すこし時間はかかるけれど、ぜひ「c型わり算百題」を継続してみてくださいね。
お子さんの武器になるかどうかまではわかりませんが、入試本番のころには、今よりもっと、自信をもって、計算問題や算数という教科に取り組めると思います。算数が大の苦手だった花蓮がそうでした。

毎日積みあげるって、大変なことだと思います。タイムがどんどん早くなっていく実感は、本人が一番、よくわかるだろうし、手応えを感じるだろうとも思います。どうか、焦らずに!!

 

 

なりんこさん(2012:08-19)、ぷりさん(08-20)、わらびさん(09-02)終了組さん(09-14)
感想を寄せてくださって、ありがとうございました。
そのほかコメントを送ってくださった方、あたたかな言葉をありがとうございました。
ぷりさんはじめ四年生のお母さんは、この秋、お子さんといっしょに、ぜひ、たくさんの学校を訪ねてみてくださいね。通学時間、学校の雰囲気など、いろんな情報収集の機会ではあるけれど、まずは親子で楽しんでください。わが子にぴったりの、第一志望校が見つかりますように!

 

 

黒豆茶さんへ(2012:8-13)
花蓮のブログを読んでくださっている、すべてのお母さんへ
お返事が遅くなってごめんなさい。

黒豆茶さん、今のお気持ちを書いてくださってありがとう。孤独だと話してくださってありがとう。
お便りを読んでいて、去年の自分を思いだしました。みんな同じなのかもしれないとも思いました。中学受験で感じる孤独感は、子育てに特有のもの、今の日本の母親に共通のものなのかもしれません。
でも、そんなふうに捉えてみたところで、すこしも楽にはならない。母と子をとりまく状況も、この孤独感も、かわらない。ひとりぽっちであることにかわりはなくて、辛いですよね。

辛いとき、また不安がふつふつと込みあげるとき、私は先のことを心配したり悩むことをやめて、努めて今日一日だけを考えることにしました。逃避ではなく、不安に流されずに、今日という日を花蓮と笑って過ごすための方法です。そうやって入試までの日々を過ごしました。

中学受験には、いろんな情報が錯綜しています。それはお金が動くからでもあります。でもそんな情報に振りまわされずに、母親としてやりたいと思ったことはやればいい、誰にも遠慮なんていらない、と今は思います。子供を見まもり育て、愛情を注いできた母親にとっても、悔いのない受験であるべきだと思うからです。
だから、黒豆茶さん、オリンピック選手のように力をだしきってください! 不安や悩みは尽きないけれど、お嬢さんを支えてあげようと思ったのだから、決めたのだから、もう迷わずに進もう。そうして重ねる時間は、黒豆茶さんとお嬢さんの、選択の物語でもあると思うのです。

受験は競争────だから、周りはみんなライバル。隣のお母さんと本音で語り合ったり、理解しあうことなんてできません。でも、通り過ぎたあとなら、語れると思うのです。入試までの日々を。学習法から、迷いや苦しみ、そして救いも、喜びも。
先に通り過ぎた人が、あとから来る人に語って、わかちあえるものはわかちあいたい。願わくば、縦につながっていきたい。そうすれば同じ状況のなかで、同じ孤独を抱えて生きるとしても、ひとりではないという支えと強さと勇気を得て、自分の場に立ち返っていけるのではないか。

黒豆茶さん、そしてたくさんの六年生のお母さん、来年の今ごろ、語ってください。五年生、四年生のお母さん、通り過ぎたら、語ってください。さわやかに。世界にたったひとつしかない、わが子との選択の物語を。もし、ブログであれば、お知らせください。私にも、訪ねさせてください。誰かとわかちあって、私も進んでいきたいと思っています。

 

 

うりさんへ(2012:07-30)
何度もお便り、ありがとうございました。
陰山先生のテキストとスケジュール帳を役立ててくださっていると知って、とても嬉しかったです!
入試までの毎日、息子さんと話しあってどんどん工夫を重ねて、うりさん親子のベスト・ノートができるといいなと思っています。
息子さん、百ます計算が早くなっていて、よかったですね。タイムが早くなると、嬉しいものですよね。ぜひ、記事でもご紹介した「C型わり算百題」にも取り組んでみてください。
五年生で3分を切る計算力を身につけられたら、すごいなと思います。六年の前期の算数はきっと楽だろうと思います。正直ちょっと、うらやましい。花蓮は六年生でしたから。
でも、六年でもトライできたからいいのです。だって、うりさんと息子さんが、役立ててくださってる。このブログを読んでくださる方が、花蓮が見つけたよかったことを活かしてくださっている────そう思うと、私はとても嬉しい。

 

 

りらっくまさん(2012:07-23)、黒豆茶さん(07-26)、うりさん(07-23)、あこさん(07-30)へ 来てくださったみなさんへ 
りらっくまさん、黒豆茶さん、うりさん、何度もお便り、ありがとうございました。
あこさんはじめ、来てくださったみなさん、ありがとうございます。
7月末は、記事を投稿するのに精一杯で、お返事が遅くなりました。私としては、かなりのハイペースだったし、初めての体験で大変でしたが、ようやくいつものペースに戻れそうです。

私の声に耳を傾けてくださって、ありがとうございます。

黒豆茶さんがおっしゃるように、聞いてくださる方々がいる。このブログを通して。それがいちばん大切なことで、それがすべてだと思いました。だから、もうあまりためらわずに、去年の日々を綴っていこうと思います。
うりさんはじめ、更新を待っていてくださる方がいると知って、とても嬉しく思いました。
中学受験真っ直中にいる、お母さんを応援したくて始めたのに、私のほうが勇気づけられている。不思議な感じがします。去年の私は、とても孤独でしたから。

お便りのお返事のページを作りました。「あなたに エールをおくる」のなかにあります。最初、お返事はいつも、こんなふうにトップページに掲載します。そのあと、消してしまわずに、お便りのページに移動することにしました。このブログを読んでくださっている、みなさんに向けたメッセージでもあるので。タイトルは「風は、うたう」────お返事をまとめたものですが、いつでも、どうぞ、訪ねてみてください。

 

黒豆茶さんへ そしてこのブログを読んでくださっているみなさんへ  2012:07-19
黒豆茶さん、コメント、ありがとうございました。私の書く文章が大好きだと言ってくださって、嬉しかったです。 自信がなくなっていたどきだったので、心にしみました。 何度も読み返して、しみじみ味わいました。
黒豆茶さんの今のお気持ち、わかります。 去年は私も、花蓮にとってどうすれば一番いいのかがわからず、いつも悩んでいました。 その原因のひとつは、たった一回きりの中学受験なのに、受験する側の立場に立った情報が少ないからだとも感じました。 このブログが、花蓮と私の失敗の数々が、すこしでも、お役に立てるなら、こんなに嬉しいことはありません。
気持ちが先走ったり、焦ったりすることもあると思います。 お子さんが六年生ですから、それも当然のこと。 そういうときは、どうぞ、深呼吸してみてください。 そして、明日のことよりも今日のことを、できなかったことよりもできたことを考えてくださるといいなと思います。 大丈夫、母親の真剣な気持ちは子供に伝わっています。 そしてその気持ちが、子供をささえます。 その気持ちを糧に、子供は成長し、頑張ってくれるはずです。
まだ夏です。 のんびりはできませんが、長丁場です。 ときには深々と深呼吸をして、そして再び、前を向いて進んでいってほしいと思います。

 

りらっくまさんへ  2012:07-15
りらっくまさん、ありがとうございました。コメントを読んで、嬉しくて、ほんとうに、幸せな気持ちになりました。 このブログをたちあげて、よかったと思いました。
テストはいいときもあれば、悪いときもある。 もちろん、心が動揺したり、気持ちが沈んだりするのは当然です。親なんですもの。 でも、起きてしまったことは、もう仕方がない。 そう思って、花蓮の成績と、私はつきあってきました。
それに受験までの長い道のり、我慢が必要なときだってあります。とくに、国語や算数は。 あきらめないで! 絶対にあきらめないで、今日という一日を過ごせば、必ず、それは明日につながると、私は思っています。
夏休みだって、まだ始まっていません。 りらっくまさんの笑顔で、お嬢さんを支えてあげてください。これからです! まだまだ、充分まにあう! これからです!    

 

うりさんへ  2012:07-11,15
うりさん、コメント、ありがとうございます。 初めていただいて、とても嬉しかった! 夏休みが始まるまでに、学習関係の大切なことは、なんとかお伝えしたいと思っています。
花蓮とバトルもくりひろげました。とくに六年生の夏休みはたいへんでした。子供とどう向きあっていくか、悩みながら、試行錯誤しながら、毎日をすごしていました。みんな、そうなのだと思います。ご参考になるかどうか、わかりませんが、あのときのことも書いてみたいと思っています。
これからも、どうぞ、よろしく!


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苦手算数とチョコ作戦 [どう、子どもと向きあおうか]

 

  算数の成績をあげたい。毎日の『計算』はやらなきゃいけない。それなのに、「『計算』やろう!」と声をかけても、花蓮はノってこない。

  算数 → 苦手 → やりたくない → 取りかかるのに時間がかかる→ 取りかかってからも時間がかかる → ますますやりたくなくなる → ますます苦手…………。
 
  花蓮の場合は算数でしたが、苦手科目につきものの、この悪循環からなんとか脱出する方法はないのだろうか…………?

 

 

やる気を引きだす
チョコ作戦

  いろいろと、私なりに考えました。すこしでも積極的に、毎日の『計算』や算数の宿題に取り組んでほしくて、苦手科目もやる気になってほしくて、思いついたのが、チョコ作戦。日能研に入りたての四年生のころのことでした。

  「『計算』やろう!」とは言わないで、「チョコタイムだよー」と声をかけることにしたのです。そう、チョコレートで釣るという、苦肉の策。
  毎日の『計算』が終われば、チョコがもらえる。量の多い算数の宿題も、3~5題ずつに分けて、小さな区切りが1つ終わったら、またチョコがもらえる。算数をどんどんやれば、そのつど、チョコが食べられる、という仕組みです。
  1回にあげるチョコレートは、ルックやアポロチョコ、マーブルチョコやチロルチョコなど、小粒のもの。キットカットや板チョコをわることもありました。頑張ったときは、ガーナ半分とか、うんと頑張ったときは、私のほうも奮発して、1枚!

 

 

テスト前日は、
いつもと違う「特別チョコ」

  うちには、もう1つのチョコ作戦がありました。
  入塾したころの花蓮は、テスト前日になると決まって、「明日のテスト、こわいよー」と言いだして、半べそをかいていました。
  また塾の席順が、テストの成績順に決められると知ってからは、もともと嫌いだったテストが大嫌いになりました。通っている校舎で最下位のクラスだったし、しかも、いつも後ろから数えたほうが早い席。テスト前日は、ほんとうに晴れない顔をしていました。
 
  なんとか、勇気をだしてほしかった。元気に、笑顔でテストを受けに行ってほしかった。そこでテスト前日には、普段とは違う「特別チョコ」を食べて出かけることにしました。これがそのチョコ(今はもう家になくて、楽天で写真を見つけました。びっくりするくらいの甘さ)です。

 

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  *~*~* ミルキーウェイは、甘く、ほろ苦いテストの思い出 *~*~*

テスト結果って、気になりますよね。クラス順位が発表になる日も。成績上位者に入っているかどうか、そして席順はどうか…………。私はとても気になりました。
だから、順位が発表になった日は、帰る車のなかで、花蓮に席順を聞いていました。でも、結果がよかったときは、笑顔で駆けて、車に戻ってくる。そして自分から話すとわかって、聞くのをやめました。

六年の夏、最下位の席に2度、座ったときは、花蓮のほうから「最下位だった」と言いました。なんとか励ましたくて、「大丈夫だよ」とか「こんなに頑張っているんだから、この次は…………」とか、思いつく限りの言葉を並べました。黙って聞いていた花蓮は、車から降りるとき、
 「お母さんは知らないから、そんなふうに言えるんだよ。最下位の席は、一番後ろで、先生も黒板もほんとうに小さくて、字だって、すごく小さくて…………。遠く、感じるんだよ」
 と、言いました。このときは、親には親の苦労があるけれど、子供にも、親にはわからない、子供の苦労があるんだと知って、あとは言葉がありませんでした。

★さて、2つのチョコ作戦をうまく続けるには、1つ、コツがあります。それは、適当にときどき、子供といっしょにチョコレートを食べること! 便乗ではなくて、中学受験生のお母さんにも、ご褒美は必要だと思うから!!!

                           *~*~*~*~*~*


 

  このチョコレートを食べれば、明日は大丈夫。きっといい成績がとれるよ、というわけです。花蓮は大喜び。テスト前日には必ず、このチョコを食べて、翌日は元気に出かけていくようになりました。
  はっきり言って、何の根拠もない。「ちちんぷいぷい」といっしょのおまじないの類ですが、あらためて今、花蓮に聞いてみると、テストの前の日には、普段とは違う、ちょっとおいしいチョコが食べられて、嬉しかったと言います。そして、あのチョコを食べれば、「テスト、大丈夫かも…………」と思ったとも。テスト前にチョコを食べて元気になるなんて、半信半疑かもしれませんが、小学三、四年生や、通い始めたばかりでまだ塾のシステムやテストに慣れていない子、それから花蓮のように、比較的、幼さ度が高い場合は、効き目があるのではないでしょうか。

 

 

「国語は、チョコいらない
でも、算数はチョコがいる」

  ここまで読んでくださって、チョコで釣るなんて、何やってんだろう…………って、お思いになりました?
  いいんです。私もそう思っていましたから。チョコで釣るなんて、情けない。われながらバカだなぁ。何やってんだろう。そう思っていました。例えば、日能研のビデオ「オン・ザ・ロード」に登場する子たちは、みんな颯爽としてる。あの子たちは別格としても、あまりにも差がありすぎる。うちの子は、サーカスのクマか動物園のチンパンジーか…………と、悩みもしました。でも、小学四年生のころの花蓮の幼さにつきあって、引っぱっていくには、こんなことでもやるしかなかった。
 

  あれは、五年生のときでした。遅くまで塾の算数の宿題にとりくんでいた花蓮が、ふっとこう言ったのです。
  「国語はね、チョコいらない。花蓮は国語、得意だし、チョコなんて、なくったって平気、大丈夫。だけど────算数はね、チョコいる。チョコがあるって思うだけで、頑張れる。こんなにたくさん宿題あるけど、最後までできるよ。だから、チョコちょうだい!!」

  この言葉で、ふっきれました。私の悩みや迷い、疑問やわだかまりも全部、吹き飛ばしてくれた。チョコで頑張れるなら、あげちゃおう! 何個だって、あげちゃおう!!!
  だって、算数を頑張らなきゃいけないってこと、花蓮自身がよくわかっている。よくわかっているけれど、やっぱりきついんだ。きついけれど、第一志望校合格をめざして、花蓮は毎日、苦手な算数に取り組んでいる。毎日。毎日。毎日。毎日。毎日。毎日。毎日…………。目を閉じてわが身をふりかえれば、親の私のほうが、嫌なことは後まわしにして、おまけに言い訳したりしてる。反省しました。そして自問しました。受験生としてはあたりまえかもしれないけれど、こんなふうに、毎日、苦手なことを頑張れるだろうか────。

 

 

中学受験を通して
子供は頼もしく成長していく

  最初はチョコに釣られて、毎日の『計算』を始めた花蓮も、だんだんと学習の習慣が身につきました。また、あれほどテストを恐がっていたのに、学年が進むにつれ、「また、テスト? あっ、そう」と、こっちが拍子抜けするほど、テスト慣れしました。大手塾特有の、六年になってからの毎週末のテストは、子供にとっても、親にとっても負担に感じていたのですが、こうしているうちにテストが日常の一部になって、本番を恐れなくなっていくのかと、あらためて狙いがわかった気がしました。
  テストの成績順に席が決まること───最下位クラスから出発した花蓮にとっては、嫌なことだったろうけれど、悔しくて、だから頑張れたのも事実。最下位の席に2度も座った、最後の夏の経験も、花蓮は我慢して、強くなっていった。すこしずつ、いつの間にか成長して、追いこみの時期には、もう何も言葉をかけなくても、次々と自分から課題をこなすようになっていきました。本番が近づけば近づくほど、ぐんぐんと、ほんとうに頼もしくなっていった。

  中学受験に向けた3年間の塾生活のなかで、心に残っている花蓮の言葉はいくつかあります。その1つが「国語は、チョコいらない。でも、算数は、チョコがあるって思うだけで、頑張れる」────あの夜の言葉です。この言葉が忘れられなくて、入試前日までずっと、算数の区切りには、やっぱりチョコをあげていました。

 

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あると、使える。  番外編 [知らなかった中学受験必需品]

 

 夏休みは、どこに出かけようか?

  花蓮が小学四年生のときは、まだ夏休み前に、家族で相談して計画をたてていました。出かけたのは、谷川岳と伊東温泉。東京から抜け出して、山と海の空気をたっぷり吸って、自然を楽しんで、何もしないでのんびりしました。いえ、確か、花蓮は算数の『百ます計算』だけ、もって出かけたと思います。どちらも3泊4日くらい────それが、家族旅行らしき旅行の最後でした。

 

 

「勉強が気になるから
どこにも行かない」

  五年生の夏休みは、夏期講習と、やり残した前期のカリテと模試のふりかえりで、毎日が過ぎていきました。手元に残っている夏期スケジュール表を見ると、家でときどき「スター・ウォーズ」などのDVDを見たり、あとは美容院に行って食事をして半日、そして最後の最後、夏休みの終わりに、がんばったご褒美で映画「借りぐらしのアリエッティ」を見たとあります(古いですね。でも、ちょっと懐かしい)。
  近場で簡単にすませたとはいえ、それでも何回か半日もゆっくりするなんて、五年生のときはまだ余裕があった。六年生になると、塾の講習も拘束時間が長くなったし、家では理・社のメモチェなどで手一杯。気分転換が学校の自由研究というありさまで、花蓮は好きな香りの石けんを作りました。どこでどうやって、学校の宿題を全部終わらせるかも頭の痛い問題で、ぎりぎりになってようやく仕上げた。家庭科の宿題なんて、料理を作ったことにして、もう創作しました。時間がなかったので。
  六年生の夏休み────花蓮の息抜きは、大好きなパフェを確か2回、食べたことだったと思います。
  もっとも、五年生になったころから、花蓮自身が、「どこかに出かけても、勉強のことが気になるから、行かない」と言いだして、ほんとうにどこにも出かけなくなっていました。

 

 

理科の学習をしながら、
自然と開放感を味わう

  どこにも行けない夏休み────ストレスがたまりますよね。
  去年、息抜き役として、うちで一番活躍したのが、ビデオにとっておいた「ダーウィンが来た!」です。動物が花蓮は大好きだったし、これは生き物、とくに動物とその生態系の学習にもなりました。BSチャンネルのプレミアム8もいい。ワイルドライフはスケールの大きな自然を取りあげていて、開放感があるし、文化・芸術分野のテーマものも、オリジナルな視点で、歴史や人物に鋭く迫って魅力的です。ただ放映時間が長いのが難点。何回かに分けて見ていたけれど、それも前期まで。夏休み以降、うちではもっぱら、30分とちょうどいい時間で、理科の学習効果も高い「ダーウィンが来た!」になりました。食事を兼ねて…………。勉強一色の1日は、食事のときしか息抜きの時間がなくて、テレビを見ながらご飯は食べないという決まりも吹っ飛びました!

 

 

    *~*~*~*  「あると、使える。」  理科の中学受験必需品  *~*~*~*

かがくる改訂版 2011年 8/7号 [雑誌] 理科でご紹介したいのが、「なんでもわかるビックリ科学誌 週刊かがくる 改訂版」(朝日新聞出版発行)です。花蓮が面白そうだというので、うちでは創刊号から50号まで購読しました。
いつも失敗ばかりするコリゴリ博士など漫画のキャラクターが登場して、毎号、<宇宙と地球のふしぎ><動物のふしぎ><テクノロジーのひみつ><ミクロのふしぎ>という4つの分野から1つずつ、身近なテーマや現象を取りあげて、科学的にアプローチしていきます。たとえば第9号では「磁石はどうして北を指すの?」「トカゲのしっぽはなぜまた生えてくるの?」「携帯電話はどうしてつながるの?」「目はどうして見えるの?」という具合。漫画ページが息抜きになるだけでなく、写真がふんだんに使われていて、図鑑として楽しく眺められるページがあり、資料としても利用価値が高いと思いました。

中学受験の理科のレベルからすれば、もの足りないかもしれませんが、三、四年生には理科という教科に親しむ橋渡しになってくれると思います。六年生にとっては、さっと目を通すことができるので、花蓮は理科の復習として利用しました。また、エジプトの「スフィンクスのなぞ」についてなど、読み物としても面白いものもあり、受験勉強の合間の息抜きに充分なりました。
週刊で1号500円なので、1カ月2000円。ちょっと高い気もしましたが、毎日の生活がパターン化していたので、目新しい新鮮なものにふれる機会として、「かがくる」をとらえ、一年間届けてもらいました。(朝日新聞を購読されている場合は、最寄りの新聞販売店に連絡して届けてもらうのが便利。お試しで1冊という方法もあります)

あとから、「マンガでわかる不思議の科学 そーなんだ」(ディアゴスティーニ・ジャパン発行)という、よく似た週刊マガジンがあることを知りましたが、うちでは花蓮がもう「かがくる」を読み始めたあとだったので、手に取ることはありませんでした。

                     *~*~*~*~*

 

  夏はまだ、いい。明るく強烈な太陽の光を長時間、感じていられるから。けれど、秋になって、冬へと季節が移っていくと、太陽の光が弱まっていくように感じられ、だんだん気持ちも内側に向かって、身動きできないような感じがしました。「入試が終わるまでは…………」という言葉のもとに、重ねる我慢が、花蓮と私をどんどん厚く覆っていく。親子の関係も煮詰まっていく───。そういう息苦しくて、ちょっとピンチのときも、「ダーウィンが来た!」は助けてくれました。
  草原や砂漠やジャングルや大海原に飛びだして、光をあびて、風を感じた気分。色鮮やかな原色の鳥や過酷な自然のなか力強く生きる野生動物に目を見張り、感動し、愛らしい動物の赤ちゃんにほっと気持ちがやわらいだものでした。

 

 

息抜きグッズよりも
一番効き目があったもの

  学年が進むにつれ、小学校の同じクラスの受験しない友だちからの誘いを、花蓮は自分から断わるようになりました。六年生のころには、それがあたりまえになっていたし、もうよそ見はできないと花蓮自身もわかっていた。だからなおさら、勉強一色の生活はパターン化してくる。
  「あると、使える。」中学受験必需品として、勉強を兼ねた息抜きの方法をご紹介してきました。実際に花蓮が使って役だったものばかりですが、一番効き目があったのは、この手の息抜きグッズではなかった。

 「入試が終わったら、〇〇〇しよう!
 
  という、私の強い言葉と、何をするか、どうやって過ごすかという、ふたりのおしゃべりでした。花蓮は同じクラスの友だちと遊んだり、映画やディズニーランドに出かけること。私は2年会っていない関西に住む母を訪ねること…………。ここぞとばかり、花蓮はいろんな約束を取りつけて楽しんでいました。
  他愛ないかもしれません。でも、封印したものを引っ張りだして、数分間、夢見る。入試が終わったあとの春休みのイメージはどんどんふくらんでいって、いつの間にかストレスを解消してくれた。ときどきピリピリしてくる親子の関係も改善してくれました。
  試してみてください。中学受験を、明るく、のりきる言葉です。

 

 

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大手塾がふれない中学受験の鍵 [どう、子どもと向きあおうか]

 

夏休みトイレ籠城事件

  何をやっても、うまくいかない日があるものです。
  「ひと休みしよう」と私が言うと、「まだ、終わってない」と、花蓮。「でも、もう時間だよ」と言うと、「これ、最後までやる」。「充分、よくやったよ」と褒めてみても、「あ、そう」と、そっけない。今度は「チョコ食べて、すこし休んで、別のものやろう」と誘ってみるけど、「いらない」と一言。
  なだめても、褒めても、ちょっと冷たく言ってみても、どうやってもダメ。花蓮は夏期講習のテキストとノートを広げ、計算問題3題をずっと、にらんだまま。朝からすでに2時間が経過…………。去年のお盆、日能研が休講の日のことでした。

 

    *~*~* 折り返し地点から、夏休みの前半と後半をふりかえってみると *~*~*

国語はステップアップノート、算数は、自分の課題として「考えよう」に取り組み、どちらも、夏期講習の授業内容にそって、マイペースで進んでいました。
花蓮の場合、問題はメモチェでした。理科は8月9日に30までが宿題で、
先生がチェック。知識分野を一気にやったあとは、力学や電気という苦手単元が続き、あまり進まず、お盆休みに必死でやりました。理科の1回めは、後期の最初の授業で提出しなくてはならず、終わったのが前日。9月2日でした。
社会は夏休み中に確か、51くらいまでを終えることが宿題でした。グレーの部分だけでなく、全部やるというマヌケな方法でやってましたが、なんとか51までをクリアしました。
メモチェに関しては、何回もやる必要はないという意見や、1回めが終わったときにどれだけ覚えているかが大切だという考えもあると思います。ただ、中学受験では、理科も社会も非常に広範囲な知識を要求されるので、苦手な教科は全範囲に目を通すという意味でも、早めに進めたほうがいいと思います。花蓮の場合、苦手教科の理科を夏休み中に1回、終えておいたのはよかったと思っています。
花蓮の進行状況はこんな具合でしたが、早いお子さんはほんとうに早い。でも、あまり惑わされずに、入試までの毎日、インプット、アウトプットの時間をもつことが大切なのだと思います。最終的には、理科は3回、社会は2回、終えました。

★また夏休みに、志望校の過去問を見て、算数と理科と社会のよくでる分野を私はチェックしました。そして授業をうけたりメモチェを進めるときに、どの単元が重要かを、花蓮に伝えました。後期になると慌ただしいので、今、時間に余裕があれば、過去問のチェックをお勧めします。

                                 *~*~*~* 

・・・・・ 午前中、半日かけて、計算問題だけ!? こんなのさっさと切りあげてほしいのに。理科も社会もメモチェ、やらなきゃいけないのに。前半が終わって、計画通りに進まなかった遅れを取り戻さなきゃいけないのに。学校の宿題だって、できるだけ片づけとかないと大変なのに。もう、いったい、ぜんたい、どーすんのよぉお!!!!! ・・・・・
 
  まるで私の心の声が聞こえたかのように、突如、花蓮は席を立ちました。
  トイレに行って、帰ってこない。5分、10分、15分…………。最初は、ドアの前で穏やかに、「出てきてほしい。勉強しよう」と呼びかけました。ところが、花蓮は「いやだ」を連発。あとは何を言っても無視。ドアには、開かないよう鍵がかかってる。再び、あらゆる言葉が通用しない状態に、イライラが最高潮に達した私は、ついに、ドンドンドン! 大声で叫びました。
  「花蓮、出てきてちょうだい。やんなきゃいけないこと、いっぱいある。こんなことしてる時間なんてない。今、大事なときなんだから、出てきて、今日やるって決めたことをやろう。勉強するかしないか、こんなふうに、つな引きしてる時間なんて、もうほんとにないんだってば!  出てきてちょうだい、花蓮!!  早く!!!  今すぐ、出てきて!!!!! 」
 
  重苦しい沈黙。開かない扉。静まりかえった家に、突然、大きな泣き声が響きました。
  「花蓮は、何と何と何を、がまんすればいいのぉーーーーー」

  まいりました。降参です。ああ、花蓮はもう、いっぱい、いっぱいなんだなぁと思いました。
  六年の夏期講習はハードで、ほんとうにきつかった。前半、花蓮なりに、充分、よくやった。それなのに、まだ足りない、もっとやろうと、私は引っぱってる…………。そんなことを考えながら、私は、ひとりのお母さんのことを思い浮かべていました。

 

 

その弁当に、母の覚悟を見た

  花蓮が通っていた日能研の校舎では、六年生はお弁当持参でした。食事を兼ねた15分の休憩時間。ノートをとるのに時間がかかったり、授業が延長すると、全部、食べられないこともありました。そんなときは、帰りの車や自宅に着いてから食べたものでした。あるとき、家で、お弁当の残りを食べながら、花蓮が「二大悲惨弁当」の話を始めたのです。
 
  休憩時間に「お弁当が届いているよ」と教務の方に知らせてもらった男の子が、バンダナにくるんだ四角い包みを手に、嬉しそうに教室に戻ってきました。「お母さんが作ってくれたお弁当だよ」と、大喜びで開けると、中から出てきたのは、食パン1斤。花蓮も、周りの子たちも、その子自身も驚いたそうです。
  「サンドイッチとかじゃなくて、ほんとうに食パン、1斤だったの?」
  と、たずねると、花蓮は、
  「そうだよ。ビニールの袋に入った、ふつうの食パンだよ。ジャムも何にもなかったのは、気の毒だったな。でもお腹すいてるから、食べたよ。友だちとおしゃべりしながら」
  私が驚いていると、花蓮が話を続けました。
  「『二大悲惨弁当』のひとつは食パンで、もうひとつはね────別の日に、またその子にお弁当が届いたんだよ。取りにいったら、今度は紙袋だった。その子はおにぎりだと思ったらしいんだ。でね、紙袋を開けたらね、中からキャベツが出てきた。1個、丸まま。赤道みたいに、真ん中に細い紫色のテープが貼ってあって、売ってるときのまんま、届いたんだよ。びっくりしたなー」
  「その子、どうしたの?」
  「塾のウォータークーラーで洗ってきて、1枚ずつ、はがして食べてた。残さず全部、食べた」
 
  すごいなぁ。負けたと思いました。
  お母さんが普通に作ったお弁当のときもあったというので、お金の問題ではないと思います。また、真意はわかりません。そんなお弁当、花蓮に届けたいとも思いません。でも、「今日は、キャベツ」と決断した潔さ、強さ。そして実行してしまうパワーに圧倒されました。食パン1斤、キャベツ1個。ただそれだけであったところに、有無を言わせぬもの、並々ならぬものを感じてしまいました。良い、悪いは別にして、子供に対するスタンス────母親として立っている位置のゆるがなさに、負けたと思いました。
  そして、手作りのお弁当や、マックなどを、友だちが食べているなかで、食パンはまだしも、キャベツを1枚ずつはがしてムシャムシャ全部食べた、その子もすごいと思いました。花蓮によると、その男の子は、とんとんとMクラスにあがっていったそうです。

 

 

中学受験における3つの難しさ

  中学受験を体験して、次の3つの点で難しいと、私は感じました。

  1つめは、花蓮が何をがまんすればいいのかとたずねたように、中学受験の主役が、成長過程にある、幼さをもった10歳前後の子供であること。
  赤ちゃんのとき、同じ1歳で走ってる子もいれば、ようやく歩き始めた子もいたし、まだ歩けない子もいましたよね。言葉がでるかどうかも、子供によって違っていた。花蓮のいとこは言葉が遅くて心配していたのですが、2歳ごろ話しだしたときには、幼児言葉は使わず、大人が話すような言葉でしゃべりました。子供の体と心の成長はさまざま。早く育つ子、ゆっくり育つ子がいる。でも、中学受験をする子たちはみんな、小学六年生の2月に結果をださなくてはならない。成長の度合いと関係なく、結果を求められるということです。


  2つめは、親が初めて中学受験に臨むケースが多いということ。何人かお子さんがいらっしゃる方は慣れたものかもしれませんが、うちはひとりっ子だし、親も子も、初めて中学受験を体験しました。だから、わからないことが多かった。そこで、塾にたずねましたが、わが子の場合、どうすればいいのか、ピンとくる答えは得られなかった。
  花蓮が四年生のとき、塾の先生にたずねた私の愚問の最たるものが、「夏休みに夏期講習だけでなく、カリテも模試も全部ふりかえりました。この成果はいつ、現れるでしょうか」というものです。先生の答えは、「お子さんによりますね。早ければ1カ月半。まぁ3カ月くらいはかかるでしょうか」というものでした。

  そう、子供によるのです。早く成長する子は、本気。本気であれば、ひとりでどんどん先へ走っていく。でも、そうでない場合は────。
  花蓮が六年生のときに話した塾の先生の言葉を思いだします。あまりにレベルアップした算数をどうすればいいかを相談。ピンとこない答えばかりだったので、何度も繰り返しおたずねしていると、最後に、「こういう言葉を使ってよいものかということはありますが、お子さまの監理ということをもうすこしお考えになっていただくことも大切かと…………」と、おっしゃいました。ゆっくり成長する幼い子は、なかなか本気にならない。だから、監理が必要である。しかし、どのように監理するか、どこまで監理するか。これは子育てに関わってくる問題、親の考え方の問題です。当然、塾はそこには踏みこんできません。多くの子供と親にとって、ここがキーポイントであることにかわりはないのですが、中学受験も初めてなら子育ても初めての私は、どう監理するか────この言葉、いやですよね────どう育てるのか、自分の立つ位置がしっかりしていませんでした。

  最後の3つめは、そんなふうにひとりでは受験できない成長過程の子供が、〇か、×か、はっきりとでる中学受験の結果を受けとめなくてはならないこと。親は代わることができないし、大学受験と違ってやり直すことができない1回限りのものだということです。

  この3つが絡みあっているから、中学受験は一筋縄ではいかない難しさがあるのだと思います。

 

これは、誰の問題か?

  さて、声をふりしぼって私に向けた、「何と何と何をがまんすればいいのぉーーーーー」という花蓮の、せっぱ詰まった心の叫びになんと答えればいいのか。
  適当に機嫌をとったり、その場をごまかしたりはしたくなかった。要領よくやり過ごす器用さももちあわせていなかった。かといって私には、食パンとキャベツを届けたお母さんのような、潔さも、強さもない。花蓮をトイレから引きずり出して、「勉強するのよ。決めたことをやるのよ」と言うパワーはありませんでした。
  泣きじゃくる花蓮の声を聞きながら、中学受験の難しさをあらためて感じながら、私は、ゆれていました。
  ────花蓮は、これが自分の問題だと気づくだろうか。気づいて、本気になるだろうか。

  ふたりで手をつないで、二人三脚で走り出した中学受験。最下位の席に代わって座れなかったように、合否も代わってあげられない。だとしたら────。
  私は、心を決めました。花蓮を信じて、花蓮を待とうと。
  大丈夫。花蓮は気づく。これが自分の問題であることを。そしてどんな結果も受けとめて、精一杯生きていく。親ばかの甘ちゃんかもしれません。でも、あんな叫び声を聞いて、むりやり引っぱることはできなかった。いっぱいいっぱいなら、休もう。そしてゆっくり進めばいい。花蓮の気持ちが本気で前に向かったら、走りだせばいい。そのとき、この手は自然に離れていくだろう。後ろをふりかえることもなく、花蓮は一心に駆けていくだろう。それまでの間、あとほんのすこしの間、私は、花蓮の歩みによりそっていたい。よりそいながら、私なりに進んでいこうと。

 

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ようこそ!

 

中学受験を終了されて、いろんな感想を綴ったコメントを送ってくださって、ありがとうございました。

お返事を書きました。
今は、おたよりのページの整理が追いつかない状態ですが、少し時間をかけて、また、「風は、うたう」のページにまとめていこうと思っています。

今日も、来てくださって
ありがとう。

                      <2012年 中学受験体験記>

[かわいい]ゆのさんへ [かわいい]輝ママさんへ 
[かわいい]さくらさんへ [かわいい]アルゴさんへ 
[かわいい]みどりいろさんへ [かわいい]chanchanさんへ

[かわいい]そして最後まであきらめないで
走り抜けたみなさんへ


長い長い間、ほんとうにお疲れさまでした。
親子で走り続けることって、いいときばかりではなくて、むしろ辛いときや、投げ出したくなるときのほうが多い。それが中学受験を終えたときの、私の率直な感想でした。
でも、それを最後までやりとおしたことって、すごいことなんですよ。─── そして走り続けた、おひとりおひとりの日々を思うと、ほんとうによくやってこられたと思います。

決して、結果ではない。後悔しないこと─── それが一番大切だと、私は思っています。だって、それが生きるということじゃないですか。


その大切さを伝えたくて、あえて「全落ち」という言葉を使って、今回の記事は書きました。後悔しない日々の先にこそ、必ず道は開けてくる。たとえ、いま涙を流そうとも、たとえ少し時間がかかったとしても………。 必ず道は開けると、私は信じています。

わが子の居場所が感じられる学校に進学された方も、また合否にとらわれずに、最後までお子さん自身の意志を尊重された方も、みなさんの手のなかには、その結果以上のものが、わが子との間に確かにあると感じていらっしゃるのではないでしょうか。

そして中学受験、道半ばのみなさん、どうか今日一日を大切に。
わが子との一瞬一瞬を大切に、過ごしていってください!

                      <2012年 中学受験体験記>

[かわいい]さくらさんへ
このブログを読んでくださるみなさんへ

さくらさん、このブログが心の支えだったと言ってくださって、こんなに嬉しいことはありませんでした。
わたしのほうこそ、ありがとう!

去年、中学受験を闘った私自身、正直、辛いことが多かった。
受験ですから、競争ですから、それにママ友をつくるのがあまりうまくない私にとって、試行錯誤の日々でした。

ひどく孤独ななかで感じたり、考えたり、また見つけた方法を、できるだけ多くの中学受験をするお母さん方に知ってほしいと思って綴りました。


ひどくムラのある投稿にもかかわらず、
アクセス解析をみると、深夜でも、早朝でも、どの時間帯も、いつも、何人もの方が必ず読んでくださっているということが、
このブログを書き続ける、私の心の支えでした。
心から感謝しています。ありがとう。

                      <2012年 中学受験体験記>

 コメントのお返事について

お便りのお返事のページが、「あなたに エールをおくる」のなかにあります。
最初、お返事はいつも、トップページに掲載し、そのあと、消してしまわずに、お便りのページに移動します。このブログを読んでくださっている、みなさんに向けたメッセージでもあるので。
タイトルは「風は、うたう」────いつでも、どうぞ、訪ねてみてください。

                      <2012年 中学受験体験記>

  風のように

さわやかに吹く風のようでありたい。
ブログデザインのイメージ「草原の風」は、私のテーマのひとつです。

                      <2012年 中学受験体験記>